起こりやすい印刷時のトラブルの1つは、画像の位置のズレです。
周囲の温度や湿度の変化、本機のコンディションの変化、用紙の種類による質感の変化によって画像位置の精度は左右されます。安定した画像位置の精度を実現するため、定期的に画像位置調整を行ってください。
「画像位置調整」とは、画像の印刷位置を調整する機能です。片面印刷時は、オモテ面の印刷位置を目的の位置に印刷するよう調整します。両面印刷時は、オモテ面とウラ面の印刷位置を合わせるために、画像の位置ズレができる限りなくなるように調整します。
画像位置の調整を行う場合、正しい画像の印刷位置を判断するため、はじめに基準位置の調整をしてください。各機能について詳しくは、参照ページをごらんください。
機能 | 説明 |
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印刷時の通紙方向画像先端位置(画像の書出し位置)を調整します。正しい位置で印刷を開始できるようにします。 | |
印刷時の通紙交差方向の画像片寄りを調整します。用紙の通紙方向の中心と画像の中心のズレを確認し、画像の位置を正しく印刷できるようにします。 | |
印刷時の通紙方向の倍率を調整します。チャートのテストパターンが正しく印刷されるように調整します。 | |
印刷時の通紙交差方向の倍率を調整します。チャートのテストパターンが正しく印刷されるように調整します。 |
本機で基準位置の設定を行ったあとに、画像位置調整を行ってください。
調整が必要なタイミングは以下のとおりです。調整のタイミングによって調整フローがあります。各調整フローについて詳しくは、参照ページをごらんください。
調整のタイミング | 調整フローの種類 |
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本機の電源を入れたあと | |
本機の使用中、任意のタイミング | |
ジョブを実行後、仕上りの調整が必要なとき |
-「用紙プロファイル」を活用する
新しい種類、坪量、サイズの用紙に対して調整を行った場合は、調整結果を用紙プロファイルとして本機に登録してください。次に同じ用紙条件で印刷するときに、用紙プロファイルを活用することで用紙設定の作業を効率化します。
さらに仕上りの精度を上げたい場合は、ジョブごとに画像位置の調整をしてください。使用環境によって操作方法が異なります。状況に応じて使い分けてください。各機能について詳しくは、参照ページをごらんください。
-本機で調整する
機能 | 説明 |
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オモテ面とウラ面の位置ズレを調整します。 | |
原稿画像が実際の印刷領域より大きい場合に、用紙上の原稿画像の位置を設定して必要な部分が印刷されるようにします。原稿画像のサイズを変更せずに、必要な部分を用紙に印刷できます。 | |
印刷面のプリントイメージの位置をシフトして調整します。 |
-アプリケーションで調整する
本機とネットワークで接続しているコンピューターから、アプリケーションを使って個別のジョブに対して画像位置の調整ができます。
対象アプリケーション | 機能 | 説明 |
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AccurioPro Print Manager | オモテ面とウラ面のプリントイメージの位置を調整します。 |
-自動で調整する
本機にインテリジェントクオリティオプティマイザー IQ-501を装着している場合は、自動で表裏調整ができます。手動で調整する手間を省いて、作業の効率化をサポートします。
タイミング | 機能 | 説明 |
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印刷中にリアルタイムで調整 | 印刷物の断裁代に補正用のトンボと階調パッチを自動で印刷し、リアルタイムで画像位置のズレや階調を補正します。 | |
定期的な調整 | 設定した枚数の出力が行われるごとにチャートを出力して調整を行います。大部数の印刷中でもズレを修正できます。 | |
新しい種類の用紙を使用する場合の調整 | 自動で表裏調整を行います。調整後に結果が表示され、調整結果をすぐに把握できます。 | |
ジョブの実画像を使用して表裏調整する場合 | ジョブの実画像による表裏調整を行います。実画像は印刷率がチャートよりも大きいため、紙の伸縮率が変わり、表裏位置にズレが生じる場合があります。そのような場合に、この機能を使用して表裏位置を再調整します。 |